「きれいですねぇ。この花初めて見ますが、何という花ですか?」
「えーと、これは・・・・・・ラナンキュラス・ラックスです」
「ラナンキュラスの仲間なんですか! プラスチックの造花みたいにピカピカ輝いていますよ」
「そうでしょう。私もどんな花が咲くのか知らなかったんです」
「いつもここを通るとき、お花を見るのが楽しみです」
「そう言っていただくと、水やりにも精が出ます」
こんなふうに、私は「1日1回、知らない人と話をする」ということを心掛けています。そんなこと、無理!と思われるかもしれませんが、たとえばスーパーの野菜コーナーに見たことがない野菜があったら、名前と食べ方を知りたいと思うでしょう。店員さんがいたら尋ねると思います。ネットで調べればわかることではありますが、誰かと会話することで、おまけの情報まで付いてくることもありますよ。
仕事の帰り道でのこと、はるか遠くにショッキングピンクの上下を着た人が、塀の外側でなにやら動いている姿が見えました。大きな植木鋏を持ち上げて道路側に延びている枝を切っていました。かっこいい! 若い人だと思ったら、ご高齢の方だったので、びっくり!
「偉いですねー。 腕を上げて作業するのは疲れるでしょう?」
「いやだぁ! 年寄りがこんな派手な色着てるからめだっちゃうわねー」
「いえいえ、似あっていますよ。若々しい、素敵です!」
「家にいるときはね、こんな派手な色の洋服着ているんですよ」
帽子を取り髪を整え、恐縮しながら私に笑顔で答えてくださいました。長年ご主人の介護をし、看取ってからは自分で何でもしなきゃならないので頑張っているということを話してくださいました。意気投合し携帯電話の番号を交換しました。
3月号に東京駅で見かけた素敵な女性に声をかけたことを書きました。これを読んだある男性から「素敵だなと思っても、女性に声を掛けたら不審者だと思われちゃうからできないなぁ」と。たしかに異性の場合は誤解されてしまうこともあるでしょう。
知らない人に声をかけるコツは、心地良い言葉を選ぶことと相手の反応、特に表情をみることです。戸惑ったようすだったら「いきなり声をかけてしまい、ごめんなさい」と、お詫びしましょう。
1日1回、知らない人と会話すると、視野を広げたりコミュニケーション力を高めることになり仕事にも役立ちます。近所を散歩するときに声をかけるようにすると知り合いの輪が広がり、災害が起きたときにも力を発揮するはずです。そして、それはあなた自身の脳トレにもなりますよ。