皆さんは、新型コロナウイルスのワクチン接種はお済みでしょうか? ワクチン接種された実験用のネズミが2年ですべて死んだと聞いた時は、えーっ!と思いましたが、河野大臣がネズミの寿命はそもそも2年程度なのでデマだと明確に否定され、大笑いしました。
私は免疫不全症なので、ワクチン接種については副反応が心配でした。1回めは腕の痛みがあった程度でしたが、2回めは接種日の夕方から寒気がして発熱し、翌日には38度6分まで上がり解熱剤が手放せませんでした。熱は3日間続き、4日めにやっと平熱になったので仕事に復帰、財団に出勤しました。
その日は、市民センターの館長を退任なさった方に感謝状をお渡しすることになっていました。4年間ボランティアで地域をまとめる要となり、ご尽力くださった方です。楽しい方で皆に慕われています。1年前に理事長就任のご挨拶に伺ったときは、女性職員が「館長はもごもご喋るので、何を言っているのかよくわからないんですよ。滑舌が良くなるコツを教えてください」というので大笑い! 毎日「パ・ピ・プ・ペ・ポ」と発声練習をすることをお勧めしました。以来よく練習していると耳にしていました。
1年ぶりにお会いし、変わらぬ笑顔で迎えてくださいましたが、少々元気がありません。何かあったのですかと尋ねると、パーキンソン病であることがわかったと言うではありませんか! いくつも病院を回り検査して、やっと病名が分かり実はホッとしているとおっしゃいました。感謝状をお渡しし、七夕飾りの前で記念撮影をしようとしたら、二人とも2回めの接種を済ませているからマスクを外そうと言います。声を出さないことを条件にマスクを外しました。すると一瞬私の方に顔を向けるので、「ほら、カメラを見て」と私が表情で訴えると、ニッと笑って前を向き写真に収まりました。帰り道、同行した財団職員が「理事長、あれは館長が理事長のほっぺにチュッとしようとしたのだと思いますよ」と言うので、おなかを抱えて笑いました。そんな気配は確かにあったのです。
コロナ禍での病院巡りは、ご家族もさぞ大変だったことでしょう。病名が分かってホッとしたという言葉の重みを感じました。ある程度の年齢になると、誰しも病気の一つや二つはあるものです。でも、心が元気だったら大丈夫! 元気は「気」が「元」と書きます。くよくよ悩まず、ユーモアを忘れない気持ちがあれば、前向きに生きていけるという希望を館長に見せていただきました。