明けましておめでとうございます。新年にあたり、襟を正して仕事にあたろうと感じたことをお伝えします。
これまで式典や結婚式、イベントなどたくさんの司会を務めてきました。アナウンサー経験に加え人生経験も長くなりそれなりに盛り上げて司会をしてきました。でも、今回は司会者ではなく主催者になったのです。
昨年11月に私が勤める公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団の設立20周年記念式典とイベントでのことです。市長、市議会議員はもとよりどこまでを来賓にするのか、どなたに壇上に上がっていただくか、来賓全員の名前を紹介するべきかどうか、控室や受付の体制はどうするかなど検討しなければならないことが、なんとたくさんあることか! さらにステージのプログラムをどう組み立てるか、出演者の都合も伺わなければいけません。何回も話し合いを重ねました。
私は主催者の挨拶を考えます。これまでの歩みを紹介し皆様に感謝するとともに、これからの財団のあり方について話すことにしました。挨拶が長いと聞く方はうんざりしますから、無駄な言葉は省き、分かりやすく心に響く言葉を使うこと。ここは、私の経験を発揮しなくては。原稿は話し言葉で、ひらがなの多い文章にすることがコツです。当日はスーツを着るつもりでしたが、「市長より先にご挨拶するのだから紋入りの色留袖が良い」とアドバイスをいただきました。そういうものなのですね! そこで淡いピンク色の色留袖を着ることにしました。
ステージのテーマは私が提案した「八王子で夢をかなえよう」。
理事長になって3年、八王子には文化芸術面で多彩な活躍をしている人が大勢いることに気がつきました。「夢は言葉にすることで引き寄せることができる、人と人とのつながりが夢の実現に力を貸してくれる。才能を発掘し人と人とのつながりを作ることも財団の役目である」と挨拶でお伝えしました。
式典の後も出演者にインタビュー。エンディングまで出番があるのでずっと舞台袖にいました。バレエシャンブルウエストの華やかなステージ。日本遺産の構成要素でもある八王子車人形や芸妓衆の演舞に加え、ピアノやバイオリン演奏と盛沢山。お楽しみいただけたのではないでしょうか。エンディングでは出演者全員に舞台に上がってもらい、夢や抱負を語っていただきました。
周年事業は大勢の熱い想いをつないで行われるということを痛感しました。自分が主催者になって初めてそのことに考えが至りました。アンケートには「素晴らしいステージだった。自分もがんばろうと思った。八王子に生まれてよかった」とありました。それを見て私たちもまたがんばろうと決意しました。