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★これからの予定 & これまで

2005-12-22 18:15:00

2005年8月27日(土)、東京動物園友の会のイベントの一環で、元同園職員の澤田喜子さんが戦中戦後につづったエッセイの朗読会が行われました。

 

「猛獣類処分」の命を受けて、動物たちには毒入りの餌が出されました。でも、象のジョンとワンリーとトンキーは食べませんでした。
水も飲ませてもらえず、日に日に弱っていきました。芸をすれば餌がもらえると思って、足を折り、鼻を高く持ち上げる象の姿を見て、飼育係はたまらなくなり、そっとバケツに水を汲んで与えたこともあったそうです。

【澤田さん(1943年8月撮影)】

澤田さんたちは、象と最後の記念撮影をしました。自分たちの運命を知る由もなく、象は頭を振って機嫌がよかったそうです。

澤田さんは、残念ながら2004年の暮れに亡くなってしまいました。澤田さんの、動物たちに対する優しい眼差しと、瑞々しい感性に感動しながら、心をこめて読みました。

【餓死してしまった象のジョン(オス)】 このときは、会場からすすり泣きの声が聞こえ、私も涙をこらえて読みました。

戦後は、海外から動物が送られてきて、少しずつ動物園もにぎやかになりました。